ＭＡＺＹ

3人のモノローグを中心に劇は進行する。若い男は引きこもりで外に出ようとしない。クラリネットを練習しているがあまりうまくない。女1はいつも電話をかけている。学生時代のクラスメートと話をしているが、実は電話の相手は自分のことを覚えていなかった。女2は職探しに忙しい。なかなか職が見つからず焦っている。若い男のところにセールスマンが訪れる。販売も目的でないと言って親しげに時折訪れるようになるが、実は販売目的だったことがばれてしまう。

装置は白の模造紙で作ったパネル。ドラマのラストシーンで音楽が響く中、交わることのなかった3人の登場人物がそのパネルを青く空色に染めていく。激しかった前作からムードをがらりと変えて、外からは見えない部屋の中で人はどんな孤独感を抱いて生きているのかを詩的な雰囲気で描いた。セリフは役者が創作しそれを演出がまとめた。

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